こっくりさんは占いなのか、降霊術なのか
どちらとも呼ばれています。
ただし構造を見ると、占いに近いと言えます。理由を書きます。
分類が定まらない理由
こっくりさんは、複数の要素が混ざっています。
| 要素 | どの分類に寄るか |
|---|---|
| 特定の存在を呼び出す | 降霊術 |
| 質問して答えを得る | 占い |
| 集団でやる | 遊び |
| 学校で流行した | 遊び・学校の怪談 |
どこを見るかで分類が変わります。 だから「占い」とも「降霊術」とも呼ばれてきました。
構造としては占いに近い
目的で見ると分かりやすいです。
降霊術 … 死者と交信すること自体が目的
→ 「話す」ことに意味がある
占い … 答えを得ることが目的
→ 「何を知りたいか」が先にある
こっくりさんは、後者の形をしています。
・質問がある(好きな人は誰か、将来はどうなるか)
・答えを得るために呼ぶ
・答えが出たら終わる
「こっくりさんと話したい」から始まる例は少ないです。 「聞きたいことがある」から始まります(→ 何を聞くのか)。
実際の答えの出方も占いに近い
不覚筋動の説明から見ると、さらにはっきりします。
答えを作っているのは参加者の予期
→ 自分の中にあるものが、外から示された形で返ってくる
これは多くの占いに共通する構造です。
・タロット … 引いたカードを、自分の状況に当てはめて読む
・おみくじ … 書かれた言葉を、自分の状況に当てはめて読む
・こっくりさん … 出た文字を、自分の状況に当てはめて読む
「解釈する余地がある答えが返ってくる」という点で同じです。
降霊術の側面
とはいえ、降霊術としての要素も確かにあります。
・特定の存在(狐)を呼ぶ形式がある
・呼び出しと送り返しの作法がある
・「帰ってもらう」という手順が必須とされる
3つ目が決定的です。
タロットやおみくじには「帰ってもらう」手順がありません。 こっくりさんに終わり方の作法があるのは、 降霊術の形式を引き継いでいるからです(→ テーブルターニング)。
そしてこの手順が、終わり方の不安を生んでいます(→ 終わらせ方)。
「系」という言い方
サジェストに「こっくりさん 系」があります。
同じ形式の遊びをまとめて指す言い方です。
・こっくりさん
・エンジェルさん
・チャーリーゲーム
・ひとりかくれんぼ
共通しているのは「呼び出して、送り返す」という形式です (→ 似た遊び一覧)。
この形式を持つものを「こっくりさん系」と呼ぶ、という使われ方になります。
結局どう呼べばいいか
目的によって使い分けると正確になります。
| 何を言いたいか | 使う語 |
|---|---|
| 答えを得る営みとして | 占い |
| 呼び出しと送り返しの形式として | 降霊術 |
| 学校で流行した文脈で | 遊び・学校の怪談 |
| 同形式のものをまとめて | こっくりさん系 |
どれか一つが正しいわけではありません。
まとめ
- **どちらとも呼ばれています。**複数の要素が混ざっているため
- 目的で見ると占いに近いです。「聞きたいことがある」から始まります
- 答えの出方も占いと同じ構造です。自分の中にあるものが外から返ってきます
- **降霊術の要素は「帰ってもらう手順」**に残っています
- その手順が、そのまま終わり方の不安を生んでいます
- 「系」は呼び出して送り返す形式を持つものをまとめた言い方です